ITパスポート 暗記ノート 5.コンピュータ

ITパスポート 暗記ノート 5.コンピュータ

1.コンピュータの構成

①コンピュータの種類

種類概要
PCパーソナルコンピュータの略で、個人で使用するのが一般的
サーバ特定のサービスを提供するためのコンピュータ
汎用コンピュータ企業の経理や販売管理などの重要な基幹業務に使用されているコンピュータ「メインフレーム」
スマートデバイス情報を処理する機能に加えて、通信機能、カメラ、マイクなどを搭載している
ウェアラブルデバイス身につけて使用する端末

②コンピュータの構成
ハードウェアとソフトウェアで構成されている。

③ハードウェアの構成

装置概要
入力装置コンピュータの外部から内部にデータを取り込む装置
出力装置コンピュータの内部のデータを外部に送り出す装置
記憶装置プログラムやデータを保存する装置
演算装置計算処理を行う装置
制御装置各装置を制御する装置

2.CPU

①レジスタ
CPUの内部にある記憶領域で、データや命令を一時的に格納する。メインメモリと比べると容量は小さいが、メモリの中で最も高速に動作する。CPUが一度に処理できるビット数は、レジスタのサイズによって決まる。

②クロック周波数
クロックとは、効率的に各装置を制御するために、装置間で動作するタイミングを合わせるための信号のこと。クロック周波数とは、1秒間に発生するクロック信号の数のことで、単位はHz(ヘルツ)で表す。

③マルチコアプロセッサ
コア(CPUの核となる演算・制御装置)を複数持っているCPU。コアが2つ…デュアルコアプロセッサ、コアが4つ…クアッドコアプロセッサ。

④GPU(Graphics Processing Unit)
画像処理に特化した演算装置。

3.記憶装置(メモリ)

①半導体メモリ(ICメモリ)
半導体の回路で構成されたメモリ。回路を電気的に制御することでデータを記憶する。データの読み書きが高速で、消費電力が少なく、振動に強いというメリットがある。

種類 概要
RAM 電源を切断すると記憶内容が失われる揮発性メモリ
  DRAM
(Dynamic RAM)
処理速度は遅いが記憶容量は大きい
メインメモリに利用されている
  SRAM
(Static RAM)
処理速度は高速だが記憶容量は小さい
キャッシュメモリに利用されている
ROM 電源を切断しても記憶内容が消去されない不揮発性メモリ
電気を使ってデータの消去や読み書きを行うものをフラッシュメモリという

②メモリの種類

装置 種類 概要
メインメモリ 半導体メモリ
(DRAM)
プログラムが処理をしている間に使うデータなどを一時的に格納しておく装置
電源を切断すると記憶内容が失われる(揮発性)
キャッシュメモリの次に高速
キャッシュメモリ 半導体メモリ
(SRAM)
CPUとメインメモリの速度の違いを吸収して、処理を高速化するための揮発性メモリ
CPUに近い方から一次キャッシュメモリ、二次キャッシュメモリと呼ばれ、一次キャッシュメモリのほうがより高速で小容量
ハードディスク(HDD) 磁気ディスク 磁気を利用して読み書きを行う、一般的な補助記憶装置
SSD
(Solid State Drive)
半導体メモリ
(フラッシュメモリ)
ハードディスクに代わる補助記憶装置
ハードディスクに比べ高速、省電力、衝撃や振動に強い
メインメモリの次に高速
CD 光ディスク 650MBと700MBがある
DVD 片面1層4.7GB、片面2層8.5GB
Blue-ray 片面1層25GB、片面2層50GB
USBメモリ 半導体メモリ
(フラッシュメモリ)
USBコネクタとメモリ本体が一体化した補助記憶装置
SDカード デジタルカメラ、携帯電話などで広く利用されている補助記憶装置

4.入出力デバイス

①入出力インターフェース

装置   概要
USB  

Universal Serial Bus
データの転送速度はUSB2.0では480Mbps、USB3.2では20Gbps

Type-A パソコンに接続するための標準的なコネクタ
Type-B プリンタやスキャナなど
Type-C USB3.1で制定された上下左右対称のコネクタ
HDMI High-Definition Multimedia Interface
音声データと映像データを1本のケーブルで転送する規格
Bluetooth 10~100メートル前後の近距離無線通信の規格
IrDA

Infared Data Association
赤外線を利用した近距離データ通信の規格

NFC Near Field Communication
最長十数cm程度までの至近距離無線通信の世界標準規格
RFID(ICタグ)と専用の読み取り装置間の通信に利用されている
Felica(Suica、PASMO)

②周辺装置を制御するしくみ
デバイスドライバをPCにインストールすることで、周辺装置が利用できるようになる。周辺機器を接続した際に、自動的にOSが認識してデバイスドライバのインストールと設定をしてくれる機能をプラグアンドプレイという。

5.システムの構成

①処理形態による分類

形態概要
集中処理メインとなる1台のコンピュータに複数のコンピュータを接続して、メインのコンピュータがすべての処理を行う形態
メインコンピュータが故障すると、システム全体が停止する
分散処理複数のコンピュータを接続して、それぞれのコンピュータが処理を分担して行う形態
1台のコンピュータが故障してもシステム全体は停止しないが、複数のコンピュータで処理を分散しているため、運用管理が複雑
並列処理一連の処理を複数の処理装置で同時に並行して行う形態
処理を高速化するための手法の一つ
レプリケーションデータをリアルタイムにコピーする技術のこと
バックアップとの違いはリアルタイムに更新が反映される点

②利用形態による分類

形態概要
対話型処理コンピュータと利用者が対話をするように、相互に処理を行う
リアルタイム処理データの入力があった時点ですぐに処理を行う形態
バッチ処理データをある程度ためておいてから、一括で処理する形態
仮想化(サーバの仮想化)1台のコンピュータ上で複数のサーバを仮想的に動作させる技術
各仮想サーバでは、別々のOSやアプリケーションを動作させることが可能

③デュアルシステム
同じシステムを2組用意して、並行して同じ処理を行い、結果を照合する。片方のシステムが故障した場合、故障したシステムを切り離して処理を継続できる。

④デュプレックスシステム
同じシステムを2組用意して、一方をメインで使う。もう一方は予備機としてメインのシステムが故障した際に切り替えて処理を継続させる。いつでも切替可能なように予備機を起動しておく方式をホットスタンバイといい、切替時に予備機の起動から行う方式をコールドスタンバイという。

⑤クライアントサーバシステム
サービスを要求するPC「クライアント(依頼人)」と、サービスを提供する「サーバ(提供者)」で構成された形態。処理を分担することで、サーバの負荷が軽減でき、効率的に処理できる。

⑥Webシステム
PCなどにソフトウェアをインストールせずに、Webブラウザを利用する。

⑦ピアツーピア(P2P)
クライアントやサーバの区別なく端末同士が直接データをやりとりする形態。

6.システムの構成②

①クラスタ
複数のコンピュータを連携して、全体を1台の高性能なコンピュータのように利用する形態。可用性が向上し、処理能力も向上する。

②RAID
複数のハードディスクをまとめて1台のハードディスクとして認識させ、処理速度や可用性を向上させる技術。

種類機能
RAID0ストライピング機能
・データを決まった長さで分割し、複数のディスクに縞模様(ストライプ)を書くようにデータを分散して記録
・同時に複数のディスクにアクセスできるため、処理速度が向上
・1台に故障が発生すると、すべてのデータにアクセスできない
RAID1ミラーリング機能
・複数のディスクに鏡のように同じデータを同時に記録
・可用性が向上
RAID5分散パリティ付きストライピング機能
・データのほかに、障害発生時の復旧用データ(パリティ)を複数のディスクに分散して記録
・1台に障害が発生した場合、正常なデータとパリティを使って故障したディスクのデータを復旧できるため、処理速度、可用性が向上
・パリティのために1台分の容量が必要

③NAS(Network Attached Storage)
ネットワークに直接接続して使用するハードディスク。OSや通信機能が内蔵され、異なる種類のPCやサーバ間で利用できる。

④シンクライアント
利用者の端末(クライアント)にソフトウェアやデータを持たせずにサーバで一括管理する形態。PCの盗難、紛失などによる情報漏えいのリスクも回避できる。

7.システムの評価指標~性能

①レスポンスタイム(応答時間)
利用者が処理を要求してから、結果が返ってくるまでにかかる時間。レスポンスタイムは短いほど、より性能が良いといえる。時間がかかる処理の場合、処理を要求してから最後の1ページの印刷が完了するまでの時間のことをターンアラウンドタイムという。

②スループット(処理能力)
システムが単位時間当たり、どのくらいの処理を実行できるかを表す指標。スループットは多いほど性能が良い。

③ベンチマーク
コンピュータの性能を評価するための指標。実際にプログラムを動作させて実行時間を計測して評価する。ベンチマークテスト。

8.システムの評価指標~信頼性①

①運用時間における稼働率
システムが正常に稼働している割合を表す稼働率

②MTBF(Mean Time Between Failures:平均故障間隔時間)
システムに生じる故障と故障の時間間隔の平均。システムが連続して正常に稼働している時間の平均値のこと。
MTBF = 合計稼働時間 ÷ 故障回数

③MTTR(Mean Time TO Repair:平均修復時間)
システムが故障してから修復するまでにかかった時間の平均値。
MTTR = 合計故障時間 ÷ 故障回数

④稼働率
システムが障害などで正常に稼働していない割合を表す。
故障率 = 1 - 稼働率

9.システムの評価指標~信頼性②

①直列接続の稼働率
1台でも故障している装置があれば、システム全体が稼働できない。
装置単体の稼働率より下がる。

稼働率 = 装置Aの稼働率 × 装置Bの稼働率

②並列接続の稼働率
いずれか一方の装置が稼働していれば、システムは停止せずに、稼働し続けられる
装置単体の稼働率より上がる。

稼働率 = 1 - (1-装置Aの稼働率) × (1-装置Bの稼働率)

10.システムの評価指標~経済性

①初期コスト
システムの導入時にかかる費用。イニシャルコスト。
・サーバやネットワーク機器の購入費用・システムの開発費用・利用者の教育費用。
システムをクラウドで構築した場合、サーバの購入やシステム開発が不要となり、初期コストを抑えることができる。

②運用コスト
システムの運用を開始してからかかる費用。ランニングコスト。
・サーバやネットワーク機器などの電気代・サーバやネットワーク機器などの老朽化による移行費用・システムの管理、保守をするための人件費。
システムをクラウドで構築した場合、システムの管理、保守は事業者が行うため、人件費と移行費用を削減できる。サービスの月額利用料が必要。

③TCO(Total Cost of Ownership)
システムを所有するためにかかるコストの総額。初期コストと運用コストを含めた全体の費用。システムの経済性の評価は、TCOで判断する。

11.信頼性を確保するしくみ

しくみの名称概要
フェールセーフシステムを継続的に稼働させるよりも、安全を優先するしくみ
安全な状態にする
フェールソフト故障した機器を切り離し、機能を縮小してシステムを稼働するしくみ
機能を縮小する
フォールトトレラント予備の装置に切り替えて、機能を縮小せずにシステムを継続して稼働するしくみ
障害に耐えて正常機能を継続する
フォールトアボイダンス信頼性の高い機器を使用して障害を起こさないようにするという考え方
障害を回避する
フールプルーフ誤った操作をしても、システムや装置が故障や誤動作しないしくみ
誤った操作をしても故障しない

12.OS(オペレーティングシステム)

①OS

OSの種類説明
Windowsマイクロソフト社が開発したOS
32ビットOSまたは64ビットOSがある
MacOSアップル社が開発したOS
UNIXをベースにしているため、ソフトウェア開発にも向いている
UNIXAT&T社のベル研究所で開発されたOS
Linuxの基となるOS
LinuxUNIXを改良して開発されたOS
プログラムコードが公開されているオープンソースソフトウェア
iOSアップル社が開発したスマートデバイス向けOS
AndroidGoogle社が開発した、スマートデバイス向けOS

②BIOS(Basic Input/Output System)
OSより先に動作し、接続された装置・機器に対する制御などを行うプログラム。コンピュータの起動時にあらかじめ設定されたパスワードを入力しなければOSが起動しないようにする機能をBIOSパスワードといい、PCの盗難や紛失時のセキュリティ対策として利用されている。

③マルチブート
1台のPCに複数のOSをインストールし、コンピュータの起動時OSを起動するかを選ぶことができる。

13.OSの機能

OSの機能説明
ユーザ管理コンピュータに利用者を追加(削除)したり、利用者情報の設定を変更する
アカウントを作成し、プロファイル(利用者ごとの設定情報や個別のデータなどをまとめたもの)を管理する
ファイル管理ハードディスクなどの記憶媒体にファイルの書き込みや読み込みを行う
入出力管理マウスやプリンタ、イヤホンなどの周辺機器の制御や管理を行う
資源管理各タスクに対し、CPUやメモリ、ハードディスクなどの資源を効率的に割り当てる
タスク管理実行中のアプリケーションを管理する
タスクとは、OSから見たアプリケーションの実行単位のこと
複数のタスクを並行して実行することをマルチタスクという
メモリ管理アプリケーションが動作する際に必要となるメモリ領域を管理する
アプリケーションは、ハードディスク→メインメモリ→キャッシュメモリ→レジスタの順でメモリに読み込まれて実行される

14.ファイル管理

①ディレクトリ
ファイルを分類して階層的に管理する。階層の最上位のディレクトリをルートディレクトリ、現在アクセスしているディレクトリをカレントディレクトリという。

②絶対パス
ルートディレクトリから目的のファイルまでの経路のこと。区切り文字はLinuxでは「/」、Windowsでは「¥」を使用する。

③相対パス
カレントディレクトリから目的のファイルまでの経路のこと。1階層上のディレクトリは「..」、カレントディレクトリは「.」を使って表す。

④ファイル拡張子
ファイルの種類を判別するためにファイル名の末尾に付けられる文字列のこと。

拡張子説明
.exeプログラムなどの実行ファイル
.zip圧縮ファイル
.gif256色以下の比較的色数の少ない静止画像ファイル
.jpeg/.jpgデジタルカメラなどのフルカラー対応の画像ファイル
.mpeg/.mpg動画圧縮のフォーマットで、MPEG-1、MPEG-2、MPEG-4、MPEG-7などの規格がある
.aviマイクロソフトが開発した動画用ファイル形式
再生するにはコーデックが必要

15.バックアップ

①バックアップの種類

種類方法
フルバックアップ・すべてのデータを複製
・データを復元する際は、フルバックアップのデータを装置に複製するだけでよい
差分バックアップ・フルバックアップの取得以降に、追加や更新されたデータを複製
・データを復元する際は、フルバックアップと差分バックアップのデータを装置に複製する
増分バックアップ・前回のバックアップ取得以降に追加、更新されたデータのみを複製
・データを復元する際は、フルバックアップと増分バックアップのデータを装置に複製する

②バックアップ要件

要件
タイミング・毎日
・毎週末 など
保存先・別のハードディスク
・DVDなどのメディア など
方法・日曜日はフルバックアップで、それ以外は増分バックアップを取得する など
世代管理・最新のバックアップだけでなく、過去の状態を復元できるしくみ

16.オフィスツール①

①表計算ソフトで使う「セル」
1つひとつのマス目がセル。

②セルの複写(コピー)

参照方法説明
相対参照複写元と複写先のセルの番地の差を維持するために、式の中のセル番地が変化する参照方法
絶対参照複写元のセル番地の列番号と行番号の両方または片方を固定する参照方法
絶対参照を適用する列番号と行番号の両方または片方の直前に「$」をつける

17.オフィスツール②

関数…与えられた値(引数)を元に、何らかの計算や処理を行い、結果を返すプログラムのこと。

種類説明
合計(セル範囲)セル範囲に含まれる数値の合計を返す
平均(セル範囲)セル範囲に含まれる数値の平均を返す
最大(セル範囲)セル範囲に含まれる数値の最大を返す
最少(セル範囲)セル範囲に含まれる数値の最少を返す
IF(論理式、式1、式2)論理式の結果がtrueのときは式1の値を、falseのときは式2の値を返す
個数(セル範囲)セル範囲に含まれるセルのうち、空白でないセルの個数を返す
整数部(算術式)算術式の値以下で最大の整数を返す
論理積(論理式1、論理式2、…)論理式1、論理式2、…の値がすべてtrueのとき、trueを返す
論理和(論理式1、論理式2、…)論理式1、論理式2、…の値のうち、少なくとも1つがtrueのとき、trueを返す
否定(論理式)論理式の値がtrueのときfalseを、falseのときtrueを返す
切上げ(算術式、桁位置)算術式の値を指定した桁位置で、関数”切上げ”は切上げた値を返す
四捨五入(算術式、桁位置)関数”四捨五”は四捨五入した値を返す
切捨て(算術式、桁位置)関数”切捨て”は切り捨てた値を返す

18.OSS(オープンソースソフトウェア)

①OSSのライセンス条件
ソースコードが無償で公開され、誰に対しても改良や再配布を行うことが認められているソフトウェア。OSSのライセンスは、「The Open Source Initiative(OSI)」という非営利団体が管理しており、以下のような条件を満たす必要がある。

・自由に再配布できる ・無償でソースコードを配布する
・派生ソフトウェアの配布を許可する ・個人やグループに対する差別をしない
・使用分野に対する差別をしない ・特定の製品に依存しない
・ほかのソフトウェアを制限しない ・ライセンスは技術的に中立である

②OSSのライセンスの種類

ライセンスの種類説明
GNU GPL(GNU General Public Licence)最も制限の強いライセンス
GPLのコードを含むソフトウェアは配布の際にはソースコードの公開が必須
LGPLGPLの制約を緩めたライセンス
独自開発部分のソースコードの公開を強制しない
BSDもっとも制限の弱いライセンス
改変したソフトウェアのソースコードを公開する必要はない
MPL(Mozilla Public Licence)改変したソフトウェアのソースコードは公開する必要があるが、独自開発したソフトウェアについては、別のライセンスを適用することが可能

③OSSの種類

ソフトウェアの種類ソフトウェアの名称
OSLinux、Android
WebブラウザFirefox、Chromium
オフィスツールLibreOffice、OpenOffice
メールクライアントThunderbird
データベース管理システムMySQL、PostgreSQL、SQLite
WebサーバApache

19.データベース方式

①データベース管理システム
DBMS(Database Management System)は、データベースを運用、管理するためのソフトウェア。

機能概要
データ操作データの検索、追加、更新、削除を行う機能
アクセス制御利用者にデータベースの利用権限を設定し、アクセス権のない利用者がデータベースにアクセスできないようにする機能
同時実行制御(排他制限)同時に複数の利用者がデータベースを操作しても、データの矛盾が生じないようにする機能
障害回復データベースに障害が発生した場合に、障害が発生する前の状態にデータを復旧する機能

②データベースの種類

種類概要
リレーショナル(関係)データベース最も普及しているデータベースで、データを表形式で表す
データの操作にSQLという言語を利用する
ツリー型(階層型)データベースデータがツリー(木)のような構造をしている
親データに対して複数の子データが存在する
ネットワーク型データベースデータ同士が網の目のような構造をしている
子データに対して複数の親データが存在できる
NoSQLSQLを使わずリレーショナル型データベース以外のものをまとめて呼ぶ
自由なデータ方式が特徴で画像や音声など、色々なデータを大量に保存でき、ビッグデータを蓄える技術としても利用されている

20.データベース設計

①データベースの構造

用語概要
テーブル(表)データを2次元で管理する表のこと
レコード(行)テーブル内の1件分のデータのこと
フィールド(列)テーブル内の項目のこと
主キーテーブル内のレコードを一意に識別するためのフィールド
1つのテーブルに主キーの値が同じレコードは複数存在できない(一意性制約)
外部キーほかのテーブルの主キーを参照しているフィールド
外部キーの値は重複してもよいが、参照するテーブルの主キーの値と同じでなければならない(参照整合性制約)
インデックスデータの検索速度を向上させるために、どのレコードがどこにあるかを示したもの

②データの正規化
データの重複がないようにテーブルを適切に分割し、データの更新時に不整合を防ぐためのしくみ。分割したテーブルとテーブルの関係はE-R図で表現する。

21.データ操作

リレーショナルデータベースを操作するための言語をSQL(Structured Query Language)という。

操作概要
選択目的とするテーブルから、指定された条件のレコードだけを取り出す
射影目的とするテーブルから、指定されたフィールドだけを取り出す
挿入目的のテーブルに、新たなレコードを追加する
更新目的のテーブルの指定された条件のレコードの値を更新する
削除目的のテーブルから指定された条件のレコードの値を削除する
結合複数のテーブルに対して、共通のフィールドを使ってテーブルを連結し、新たな結果を取り出す

22.トランザクション処理

リレーショナルデータベースでは、通常、同時に複数の利用者による処理(トランザクション)が実行されている。そのため、データベースの一貫性を保つしくみが用意されている。

用語概要
コミットトランザクション内のすべての操作を確定すること
ロールバックトランザクション内のすべての操作を取り消すこと
排他制御同一のデータに対して、複数のトランザクションが同時に書き込むことを防止するしくみ
操作中のデータにロックをかけ、ほかのトランザクションから操作させないようにすることで、データの上書きなどが起きないようにする
操作を完了後、ロックを外し(アンロック)、ほかのトランザクションの操作を可能にする
ロックの解除待ちになってしまう状態をデッドロックという

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